最初っからあった



ほんとにありのままをオッケーしたことなんてなかったな。



いつも、足りないものを埋めようとしてた。


自分にないものを見つけては、

それを埋めるために頑張ってた。


運動ができないってなったら、必死に腕立てしたし。



歌の声が小さいって思ったら、大きな声を張り上げてみたし。


髪は天然パーマがいやだから、ストレートにしたりした。



人見知りがいやだから、社交的になろうとしたし。



なんか、そうやって。


いつもいつも、足りないものを埋めようとしてたんだよね。



なんか、それが人生だと思ってたんだけど。



けど、一向に満たされなかったの。



どんな話を聞いても、

どれだけ必要とされても、

どれだけ愛されて、褒められても…



いや、わたしでいいの?

なんで、ほめてるの?

それほんとの私じゃないし…




ってなんか、

ずっとずっと

私は、私を嫌いな理由を探してた。



それを埋めないと愛されないんだってずっと思ってた。



今もうすでにあるものに

目を向けてなかった。

ずっとずっと。もうそれだけで十分だったのに。ぜんぶ元からあったのに。



ないって思ってたの。

ないからダメって思ってたの。


だめなやつっておもってた。



けど、それやってたら、


苦しいばかりだったから。



一人で夜道を


寂しいしいたたまれず、泣いて


そんでなんか、


そんなことをおもいました。